【その夏バテは、貧血かも】
今年の夏も暑くなりそうです。この時期は、疲れがどっと出たり、食欲がなくなったり、立ちくらみがしたりと、体調を崩しやすいですよね。体の不調を一言で「夏バテ」と言ってしまいがちですが、実は貧血が潜んでいるのを見逃しているかもしれません。
■貧血とは
貧血の9割は「鉄欠乏性貧血」で、鉄分が不足することで、ヘモグロビンが作れず、酸素がうまく運べなくなり、体が酸欠になっている状態をいいます。体のふらつきやめまい、疲労感を引き起こします。
■夏は貧血を起こしやすい
鉄分は汗と一緒に流れ出てしまう成分の一つです。特にスポーツをしている方は大量に汗をかいて鉄分を失うのにくわえ、体の中で鉄分を貯蔵しておく筋肉量が増えるのに比例して、体が必要とする鉄分も多くなるので、貧血に気をつけましょう。
また、夏だからと頑張り過ぎたダイエットや夏バテの食欲不振からくる栄養不足で、鉄分が不足することが考えられます。
こうして食事で摂っている以上の鉄分が失われると貧血になります。
■貧血対策
不足している鉄分を補うことが大事です。鉄分を豊富に含むほうれん草やレバーなどを食事に取り入れましょう。ただ、1日に必要な鉄分量は、ほうれん草なら生で2束などと食べるのが大変な量になります。サプリなども併用して、毎日の鉄分摂取量を確保するのがよいでしょう。なお、鉄分の中でも、より九州がよいヘム鉄は動物性食品に多く含まれています。
また、ヘモグロビンを作るには、鉄分だけでなく、葉酸・ビタミンB12やビタミンCも必要です。葉酸はブロッコリー、ビタミンB12はシジミ、ビタミンCはレモンなどに多く含まれますが、こちらも鉄分と同様に、食事だけで補えなければ、サプリをうまく使うといいでしょう。
逆にコーヒーや緑茶に含まれるタンニンは、鉄分の吸収を妨げるので、控えたほうがいいです。麦茶やほうじ茶にはタンニンが入っていないので、夏の水分補給におすすめです。