なかなか寝付けない人は“片鼻呼吸”で呼吸リズムを整えよう!
眠りが浅いと朝もすっきり起きられず、一日ブルーになってしまいますね。でもできるなら薬には頼りたくないもの。そこで自分の体一つで簡単にできる、睡眠の質を上げる方法をご紹介します。
寝つきを悪くする呼吸
人間は無意識のうちに、左右の鼻を交代しながら片鼻での呼吸をしています。このとき、右鼻の呼吸は左脳に働き、交感神経を刺激し、左鼻の呼吸は右脳に働き、副交感神経を刺激しています。交感神経・副交感神経という自律神経のバランスが保たれているときは、健康的な状態です。
この呼吸のリズムが乱れると、心身のトラブルを引き起こすことがあります。代表的なものが寝つきの悪さです。アクティブモードである交感神経が優位になってしまっている状態です。
片鼻呼吸のやり方
自律神経のバランスを整える基本は、以下の片鼻呼吸になります。
① 両鼻を親指と中指&薬指でつまみ、口を閉じます。
② 右鼻から4秒かけて息を吸います。
③ ①と同じ状態にし、苦しくない程度にしばらく息を止めます。
④ 左鼻から8秒かけて息を吐きます。
⑤ 左鼻から4秒かけて息を吸います。
⑥ ③と同じく、しばらく息を止めます。
⑦ 右鼻から8秒かけて息を吐きます。
こうして、片方の鼻から息を吸い、吐いたら、息を止めるという呼吸を3~5階繰り返します。
交感神経・副交感神経のどちらかのみを刺激したいときは、左だけ、右だけの呼吸をして、意図的に刺激するのも一つの方法です。
片鼻呼吸の効果
交感神経が優位に立ち、寝付けなくなっている場合は、片鼻呼吸で副交感神経を刺激するとリラックスモードに入り、質の良い睡眠をとることができます。
逆に副交感神経が優位に立っているときは、集中力がなく、ぼんやりしがちな状態ですので、仕事中などであれば、交感神経を刺激することで脳にエネルギー・酸素を届けて、覚醒させることができます。
他にも鼻呼吸の乱れから来るトラブルは、頭痛、便秘、下痢、疲労感、憂鬱感など、多岐に渡るので、思い当たるトラブルがある人は、片鼻呼吸を試すことで解消されるかもしれません。
鼻呼吸と自律神経の深い関係を知れば、片鼻呼吸で自ら自律神経に働きかけることができるのですね。寝付けない夜にはぜひ試してみましょう。