「サステナブルファッションって何?」「興味はあるけど、具体的に何をすればいいかわからない」――環境への配慮がファッション業界でも大きなテーマになっている今、こうした疑問を持つ方が増えています。
この記事では、サステナブルファッションの基本的な考え方から、注目すべき日本発のブランド、そして今日から始められる取り組みまでを幅広く紹介します。おしゃれを楽しみながら環境にも配慮できる、そんなファッションの形を一緒に考えていきましょう。

サステナブルファッションの基本を知ろう
サステナブルファッションとは、環境や社会に配慮しながら持続可能な方法で衣服を生産・消費・廃棄していこうという考え方です。
なぜファッション業界に注目が集まるのか
ファッション業界は、世界の温室効果ガス排出量の約8〜10%を占めるとされており、環境負荷の大きい産業のひとつです。日本だけでも、年間約48万トンの衣類が廃棄されているというデータがあり(環境省発表)、この現状を変えていく動きが加速しています。
環境省は「サステナブルファッションの推進に向けたアクションプラン」を策定し、家庭から廃棄される衣類の量を削減する目標を掲げています。業界全体として持続可能なファッションへのシフトが進んでいるのです。
サステナブルファッションの3つの柱
サステナブルファッションは、大きく3つの視点から成り立っています。
- 環境への配慮:オーガニック素材の使用、水の使用量削減、CO2排出の低減など
- 社会的公正:生産者への適正な賃金、安全な労働環境の確保(フェアトレード)
- 循環型の仕組み:リサイクル、リペア(修理)、古着の活用など、服の寿命を延ばす取り組み
注目の日本発サステナブルファッションブランド
日本でもサステナブルファッションに取り組むブランドが増えています。ここでは特に注目度の高いブランドを紹介します。
KAPOK KNOT(カポックノット)
カポックという木の実から採れる天然繊維を使ったアイテムを展開するブランドです。カポック繊維は動物性素材を使わずに軽くて暖かいアウターを実現でき、ダウンの代替素材として注目を集めています。ほぼすべての製造工程をトラッキングして公開しており、透明性の高さも特徴です。
経済産業省の「J-Startup Impact」にも選定されるなど、社会的なインパクトを持つスタートアップとしても評価されています。
People Tree(ピープルツリー)
日本発のフェアトレード専門ファッションブランドで、「人も木も地球に生きるすべてがフェアに暮らせる世界に」をコンセプトに掲げています。オーガニックコットンや手織り・手編みの素材を用いたアイテムは、ナチュラルで温かみのあるデザインが特徴です。途上国の生産者と対等なパートナーシップを築きながら、持続可能なものづくりを続けています。
CFCL(シーエフシーエル)
コンピュータープログラミングによる3Dニッティング技術を活用し、余分な生地を出さない製法で服を作るブランドです。裁断による端切れがほとんど出ないため、廃棄物の削減に大きく貢献しています。洗練されたデザインと環境配慮が両立しており、国内外で高い評価を受けています。
その他の注目ブランド
| ブランド名 | 特徴 | 主な取り組み |
|---|---|---|
| PRISTINE | オーガニックコットンのインナー・日用品 | 原綿から製品まで一貫したオーガニック管理 |
| Liv:ra | 草木染めのランジェリー | 植物由来の染料使用、フェアトレード生産 |
| tennen | 天然素材のベーシックウェア | 環境負荷の少ない素材選定 |

今日からできるサステナブルファッションの取り組み
ブランドの服を買うだけがサステナブルファッションではありません。日常の中でできることはたくさんあります。
持っている服を長く着る
最もシンプルで効果的なのが、今持っている服を大切に長く着ることです。丁寧に洗濯する、シーズンオフは適切に保管する、ほつれや穴は早めに修理する――こうしたケアを心がけるだけで、服の寿命はかなり延びます。
古着・セカンドハンドを活用する
古着を購入することは、新品の生産に伴う環境負荷をゼロにできるサステナブルな選択です。最近はフリマアプリやオンラインの古着ショップも充実しており、状態の良いアイテムを手頃に入手できるようになっています。
素材を意識して選ぶ
服を購入するときに、素材表示を確認する習慣をつけましょう。環境負荷の比較的少ない素材としては以下が挙げられます。
- オーガニックコットン:農薬や化学肥料を使わずに栽培された綿
- リネン(麻):少ない水で育ち、生分解性が高い天然素材
- テンセル(リヨセル):木材パルプを原料とし、製造時の水使用量が少ない再生繊維
- リサイクルポリエステル:ペットボトルなどから再生された素材
ファッションレンタルを活用する
服を所有せずにレンタルするスタイルも、サステナブルな選択のひとつです。1着の服を複数の人が共有することで、生産量を抑えながらファッションの楽しみを維持できます。
不要な服を適切に手放す
着なくなった服はゴミ箱に入れるのではなく、リサイクルショップへの持ち込み、フリマアプリでの出品、ブランドの回収プログラムの利用など、次の使い手に届ける方法を選びましょう。

サステナブルファッションのよくある疑問
サステナブルファッションに関して、よく寄せられる疑問にお答えします。
サステナブルな服は高いのでは?
たしかに、オーガニック素材やフェアトレード製品は一般的な服より価格が高い傾向があります。しかし、1着を長く着ることを前提にすれば、コストパフォーマンスは決して悪くありません。安い服を短期間で買い替えるよりも、良いものを長く着るほうがトータルの出費は抑えられるというケースも少なくありません。
ファストファッションは完全にNGなの?
ファストファッションをすべて否定する必要はありません。大手ブランドもサステナブルな素材の使用や回収プログラムの導入を進めています。大切なのは、「安いから」という理由だけで衝動買いしないこと。本当に着る服を選んで長く大切にする姿勢が重要です。
リペア(修理)はどこでできる?
お直し専門店やクリーニング店で依頼できるほか、最近はブランド自身が修理サービスを提供するケースも増えています。ボタンの付け替え、裾のほつれ直し、ファスナーの交換など、小さな修理でも服の寿命は大きく延びます。
サステナブルファッションとおしゃれの両立
「環境に良い」と「おしゃれ」は対立するものではありません。むしろ、今の時代は両立できるブランドやスタイルが増えています。
量より質の買い物を楽しむ
ミニマリスト的な発想で、少数精鋭のワードローブを組むことは、サステナブルファッションの実践そのものです。自分に似合うものを厳選して選ぶ過程は、おしゃれの感度を高めてくれます。
ストーリーのある服を身につける
サステナブルブランドの服には、素材の由来や生産者の思い、環境への取り組みなど、背景にストーリーがあります。そのストーリーを知ったうえで着る服には、単なる「見た目の良さ」を超えた特別な価値が宿ります。
まとめ
サステナブルファッションは、特別な人だけのものではありません。「持っている服を長く大切に着る」「素材を意識して選ぶ」「不要な服を適切にリサイクルする」――こうした小さな行動の積み重ねが、ファッション業界全体の変化につながっていきます。
おしゃれを楽しむ気持ちを大切にしながら、自分にできるペースで取り組んでいくのが、サステナブルファッションの一番の魅力です。まずは今持っている服を見直すところから始めてみてください。
参考リンク:

